
むしろいい
TL;DR · 由来「오히려 좋아(むしろ好都合)」は、状況が悪くなったときにそれをあえて得だと読み替えてみせる言い回しである。チムチャクマンが作った言葉として知られていることが多いが、それは事実ではない。記録として確認できる使用例は彼の流行より前に遡り、起源については今も二つの説明が併存している。どちらかに確定した原典動画は存在しない。一つ目はアフリカTVのスタークラフト…
由来
「오히려 좋아(むしろ好都合)」は、状況が悪くなったときにそれをあえて得だと読み替えてみせる言い回しである。チムチャクマンが作った言葉として知られていることが多いが、それは事実ではない。記録として確認できる使用例は彼の流行より前に遡り、起源については今も二つの説明が併存している。どちらかに確定した原典動画は存在しない。
一つ目はアフリカTVのスタークラフト界隈から出たという説明である。2010年代半ば以降、同プラットフォームでチーム単位のプロリーグが盛んになり、配信者が同じチームの選手の試合を一緒に見ながら解説する文化が定着した。自分の主種族ではないマッチアップになって不安がる相手をなだめる際に「오히려 좋아」が繰り返し使われた、というものだ。
二つ目はカカオTVの配信者アムム(本名オム・ジュンシク)に由来するという説明である。彼はリーグ・オブ・レジェンドの配信でミスが多く、当時のチャット文化は荒く、小さなミスにも罵倒が殺到した。そのたびに彼が「悪くない」「むしろ好都合」で場を流そうとするのを視聴者が捉えた。誰が見ても不利な局面でまで良いと言い張る姿が笑いの種になり、配信IDの「아무무」の「무」を頭に差し替えた「무히려 좋아」「무쁘지 않아」「무친 판단」などの変形が生まれた。
拡散
これらの変形は、元の意味を知らない人にまで広がった。ソロランクで有名な配信者ドーパが「무히려 좋아」「무쁘지 않아」をよく使ったが、出所となった配信の規模が大きくなかったため、意味が分からないまま真似する視聴者が多かった。その後、当該配信で「엄」と「무」を含むチャットが禁止されると、変形された表現が元の語形である「오히려 좋아」へ戻っていった、という説明が広く受け入れられている。
大衆的な流行語になったのはTwitch配信者の力が大きく、なかでもチムチャクマンが口癖のように多用したため、彼のミームだと誤解されるほど定着した。つまり彼は考案者ではなく増幅器に近い。今では配信を見ない人も日常で使う表現になっており、後に登場した「ウォニョン的思考」とも、悪い出来事を良い方へ読み替えるという点で系譜がつながっている。
使い方
損や失敗が確定した後に使う。まだ結果が出ていない場面で使うと不自然で、本当に得な場合にも使わない。損だとお互い分かっているという前提が笑いの条件である。
- ゲームで集団戦に負けた後に「相手のアルティメットを全部吐かせた、むしろ好都合」
- 約束がキャンセルされたとき「家で休めばいい、むしろ好都合」
- 買い間違えた品物に無理やり使い道を見つけるとき
- 残業が確定した後に「帰り道が空いてる、むしろ好都合」
本気で慰めるべき場面で使うと皮肉に聞こえる。自分の損に使えば自嘲になり、他人の損に使えばからかいになるため、たいていは話者が自分の状況に付けるときが最も自然だ。
出典
- ナムウィキ「오히려 좋아」項目 — 起源をめぐる二つの説明と、チムチャクマン発ではないという事実
- ナムウィキ「엄준식(インターネットミーム)」項目 — カカオTV配信者アムム、「무」置換の変形、チャット禁止語措置





